ハタヨーガの教典の5種類について

ハタヨーガ

ハタヨーガとヨーガ・スートラ

ヨガを学んでいるとパタンジャリ師のヨーガ・スートラをバイブルとして学ぶが、ヨーガ・スートラはラージャ・ヨーガの教典である。

ハタヨーガの教典もあるので、紹介したいと思う。

ヨーガスートラのヨガとハタヨーガの違いは以下の記事を読んでほしい。

知ってる?ヨーガ・スートラのヨガとハタヨガの違い 

シッダ・シッダーンタ・パダッティ 

ハタ・ヨーガの開祖であるゴーラクシャナータの書いたとされる教典がシッダ・シッダーンタ・パダッティ Siddhasiddhantapaddhatiである。 残念ながら現在、日本語に翻訳されたものはないようです。

Wikiぺディアに掲載されている、ゲオルク・ファイアシュタインによると、アドヴァイタ(不二一元論)について書かれた記述が多いという。 二元論のヨーガ・スートラとは根本の考え方が違うことがわかります。

「最古のハタ・ヨーガの聖典に『シッダ・シッダーンタ・パダッティ』があり、アヴァドゥータに関する詩が数多く記録されている。その一節(VI.20)には、変幻自在にあらゆる人格や役柄になりきる力について書かれている。ゴーラクシャナータは俗人のように振舞うこともあれば王のように振舞うこともあり、ある時は苦行者、またある時は裸の隠遁者のようであった。」

ドイツ出身のヨーガ研究者ゲオルク・フォイアシュタイン英語Georg Feuerstein[† 4]の『聖なる狂気』 (1991: p.105) はこれについて以下のように述べている。  https://ja.wikipedia.org/wiki/ハタ・ヨーガ より

ゴーラクシャ・シャタカ

ゴーラクシャナータの書いたもので日本語訳があるのが、ゴーラクシャ・シャタカ。翻訳本があるうちに、一冊購入しておくことをおすすめしたい。

ゴーラクシャナータは12世紀ごろに、仏教の後期密教タントラと、シヴァ派タントラの教えを統合してナータ派とハタヨーガをまとめた。 日本の真言宗などは中期密教でチベット仏教が後期密教にあたる。

ゴーラクシャ・シャタカは100の詩でなって書かれている

・ゴーラクシャのハタヨーガは六支のヨーガ。

ヨーガ・スートラの八支のヨガ(アシュタンガ・ヨーガ)

・アーサナ

アーサナは840万あって、そのうちの84がシヴァ神によって作られた。

・経絡、ナディについて イダ、ピンガラ、スシュムナー

・プラーナ

・クンダリーニ

・ムドラー

・バンダ

・プラーナヤマ、プラティヤハーラ、ダラーナ、ディヤーナ、サマディについて

最後は、ひとつのものに至るとハタヨガが不二一元論(アドヴァイタ)であることがわかる。

ハタヨーガの開祖が示す教典 ゴーラクシャ・シャタカ サンスクリット語全解について 

ハタヨーガ・プラティピカー

ハタ・ヨーガ・プラディーピカーは16〜17世紀ごろ、スヴァートマーラーマによって纏められたとされる。日本でいう戦国時代から江戸時代初期くらいですね。

日本語訳された本も何冊かあります。

ハタヨーガ・プラディピカーは4章からなる。

1. アーサナ āsana (体位法、座法)
2. プラーナーヤマ prāṇāyama (調気法、呼吸法)
3. ムドラー mudrā (印)
4. ラージャ・ヨーガ rāja yoga (瞑想法)

 ラージャ・ヨーガ、サマディ、、ウンマニー、マノーンマニー、アマラトヴァ(神性、不死)ラヤ、タットヴァ、シャニューシューニャ、パラムパダ(至上の境地)またアマナスカ(無心地)、アドヴァイタ(不二)、ニラーランバ(無所依)、ニランシャナ(無垢)、シーヴァンムクティ(現世解脱)、サハジャ(生得)、トゥリヤー(第四境地)以上が同義語である。

4:3、4 ハタヨーガ・プラティピカー

ハタヨーガはラージャ・ヨーガへの梯子であるというような記述が何度もあるため、ハタヨーガはラージャ・ヨーガの一部でラージャ・ヨーガの教典であるパタンジャリのヨーガ・スートラをハタヨーガの教典とするというようなことを言う人がいるが、ヨーガ・スートラとは思想が違うことは読めば明らかではないでしょうか。

ヨガ教典 ハタヨーガ・プラディーピカーの第1章 

ゲーランダ・サンヒター

ゲーランダ・サンヒターは、17世紀後半、日本の江戸時代頃にまとめられた。

翻訳本は少ないが、日本の佐保田 鶴治先生の続・ヨガ根本教典に翻訳と解説がある。

ゲーランダとはヨガ行者の名前で、ゲーランダ師が弟子であるチャング・カーパーリに説くという形ですすんでいく。

  • 第1章 身体に関するヨーガ説示・浄化法
  • 第2章 アーサナ(体位法)
  • 第3章 ムドラー
  • 第4章 プラティヤーハーラ(制感法)
  • 第5章 プラーナーヤーマ(調氣法)
  • 第6章 ディヤーナ
  • 第7章 サマーディ

 1−4 常にマーヤー(幻術)にひとしいきずなは無く、ヨーガよりもすぐれた力はない。また、智慧にまさる味方はなく、我慢心よりも強い絆はない。

続・ヨーガ根本教典 ゲーランダ・サンヒター

7章からなるが、身体に関する行法は7つの行法がある。一つ目が浄化法(カルマ)で、浄化法は六つの作法がある。6つの浄化法の1つ目は体のダーウティ(清掃法)があり、4つある。内臓、歯、心臓、肛門の4つの洗浄である。

1章の53、54ではトラタカ(凝視作法)について書かれており、トラタカを修習するとシャーンバヴィー・ムドラーに成功するという。

カパラバティについても書かれているが、今日一般的に行われている行法とは異なる方法が3つ紹介されている。 

アーサナについては84のアーサナが優れていて、中でも34のアーサナが人間社会において素晴らしいという。これらについては、また後日書きたい。

シヴァ・サンヒター

シヴァ・サンヒターは16世紀ごろにシヴァ神とパールワティー女神の対話録という形式で書かれている。佐保田 鶴治先生の続・ヨガ根本教典には、ゲーランダ・サンヒターとともに翻訳と解説が掲載されている。

シヴァサンヒターは5章からなっている。

第一章 宇宙観

ヴェーダンタ哲学によるアドヴァイタ(不二一元論)の宇宙観について書かれている。この世界はたった一つアートマンのみで、あとはマーヤであるといったこと。

そして世界がどう展開していったかというヴェーダンタ哲学の世界観。

第二章 人間論

人間の身体を小宇宙と見ている。 気道(Nadi ナディ)は35万あり、重要なナディは14本で、最も大事などは、おなじみのスシュムナー、イダ、ピンガラである。 チャクラについての解説もされている。

第三章 ヨーガの修習

プラーナ、グル(師)、ヨーガ修行の資格について、そしてプラーナヤマについての解説はかなりされている、アーサナについては84種類のうち4種類を解説している。

シッダ・アーサナ(達人座)、パドマ・アーサナ(蓮華座)、ウグラ・アーサナ(パシュチマターナ・アーサナ 長座前屈)、スヴァスティカ・アーサナ(吉祥座)

第四章 ムドラー

10種類のムドラーについて解説している。

第五章 雑録

いろんなことが書かれていて面白い。

ヨガの種類は4種類に分類してヨガ行者の特徴が書かれている。6つのチャクラについて、マントラについてなど。

ハタヨーガの教典について

今回、ハタヨーガの古典の教典を5種類、紹介させていただきました。

現代で我々が身体を動かしているヨーガとは、また違う世界に感じるかもしれません。

ヨーガの世界の深さや、あるいはカオスなことに混乱する人もいるかもしれません。

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