人生が楽になる 超シンプルなさとり方 エックハルト・トール著

スピリチュアル

世界的に有名なスプリチュアルリーダーの1人、エックハルト・トール氏、「ニューアース」「「さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる( The Power of Now)、「ニュー・アース -意識が変わる 世界が変わる」などを読んだが、すごい有名な現代のスピリチュアルな世界の巨人的存在というイメージがあるが、一方で精神世界を身近に持ってきた、悟りのコンビニ化あるいはファストフード化に貢献した人のようなスピリチュアル界のケンタッキーおじさん。なんだろうか、翻訳のせいか悟りという言葉が使われていますが、こうすれば悟れますという本ではない。

「人生が楽になる 超シンプルなさとり方 エックハルト・トール著」では、「大いなる存在」とはなにか? という問いかけから始まる。 この問いを読んで自分の頭の中はラマナ・マハルシの「私とは誰か?」という問いかけに飛びます。

4ページでさっさと答えを提供しています。

「大いなる存在」とひとつであること、さらにこの状態を保つこと、これが悟りであり、本来はわたしたちにとって自然な状態なのです。

悟りをこう定義していますが、ヨーガ・スートラでのサマディとか、仏教による悟りとか、段階は関係なく、大いなる存在とひとつであることとしてて、それなら確かにシンプルであるといえる。

自由への第一歩は、思考は「ほんとうの自分」ではないと認識することから始まります。

わたしは身体ではない、わたしは思考ではない、シャンカラからのアドヴァイタ・ヴェーダーンタの教えを現代人にもわかりやすいように、ファストフード化あるいはレンチンできるような説明です。思考を俯瞰してみはることで、思考に気づく、マインドフルに気づきをもって日常生活を生きること、伝え方の妙。

チョプラ博士も「わたしとは誰か?」という問いかけを本で行うことをすすめていた。

大いなる存在とつながった状態を自我がない状態、「無我の状態」になるといいます。現代の社会は自我の要求をいかに満たすか、大きな目標、夢を持って達成することを素晴らしいかのような社会の中で、自我がない、無我ということに触れる伝えている人の教えが、世界で人気ということは世の中捨てたものじゃないのかな、ある意味世捨て人の言葉と捉えられそうでもあります。

そして次のステップとして、日常生活のあらゆる瞬間で完全に今に在ること。 さらっと言ってますが、人は過去に未来に注意が彷徨います。 

思考を見る方法として感情を知るということ。

自覚されない潜在意識の活動は、かならず感情というかたちで、からだに反映されてきます。

時間についての言及について。

時間に、つまり「過去と未来」に焦点を当てるほど、もっとも貴い「いま」を見失ってしまいます。

NVC 非暴力コミュニケーションの創始者のマーシャル・ローゼンバーグは、何かで「過去を癒そうとするほど過去は癒されなくなる」という言っていたのを思い出します。

批判せず、分析せず、決めつけもせずに、これらをすべて見張って「いまに在る」ことができれば。わたしたちは同時に、過去にもとりくんでいることになります。「いまに在る」パワーを通して過去を溶かしているからです。

パワーという言葉は、自分にはエネルギーとか生命の力みたいな言葉の方がしっくりくると思った。 ここで過去を溶かすというのは、潜在意識にプリントされた記憶、ヨガでいうサンスカーラのことと同じではないかな。いろんな人の言葉をいろんな角度から聞くことで、その言葉のエネルギーが繋がって生きたものになっていくことがある。

「大いなる存在」とつながることを「内なる生命」、「インナーボディ」として感じる、「からだに住まう」などの表現をされていて、目にみえる肉体ではなく、目に見えない感覚を感じるっていうのはアストラル体だったり、プラーナとか気の流れだったり、日常で使う言葉だと元気とか気が滅入るとか、無意識にもエネルギーを感じる言葉を使っていて、その感覚を研ぎ澄ましていく、自分にはそんな風に理解が落ちた。

本を読み進めていくとエックハルト・トールさんは、心と身体に染み付いている過去の経験による痛みを「ペインボディ」という言葉を使用して説明されている。 やはりサンスカーラのことを言っているのだろうと改めて納得しました。サンスカーラについてはヨーガ・スートラの中で書いてある記述が自分は好きです。           

ヨガ哲学からサンスカーラ(潜在印象)と潜在意識 ヨーガスートラ2章から

対処する方法について徹底的に「いまに在ること」をときます。しつこいくらいに、シンプルに伝えていることに読んでいくうちに癒されていきます。

恋愛関係などの人間関係についても、うまくいかないときは、心の状態に気づき悟りを開くチャンスだと言います。

わたしたちがどんな未来を歩むのかを決定する要素は、「今、この瞬間の意識の質です。

いま、今というものがどんな質なのか? いつだって今しかないけど、私たちは今を見過ごしているのかもしれません。

意識をすべて「いま」に集中させると、抵抗という「無意識」は、「意識」に変わります。

手放すことについて。

「手放すこと」は、無条件で、心から「すでにそうであるもの」を受けいれることです。うけいれるのは、「いま、この瞬間」の自分の人生です。「人生の状況」と呼んでいるものではありません。

精神世界でよく言われる世界は鏡、投影であるということも言っています。

わたしたちが変わるとき、わたしたちの住む世界も、すべて変わります。くりかえしになりますが、世界は意識の投影に過ぎないからです。

「すでにそうであるもの」を受けいれ、完全に「いま」に在れば、過去はパワーを失ってしまいます。過去など必要なくなるのです。「いまに在る」ことこそ、これこそが、なによりも肝心です。

最後まで一貫して今に在ることの大切さを訴えてくれています。東洋の知恵だったりヨガの教えだったり、そこにあるいろんな思想や、プラクティスはなくシンプルに今、今、今な教えで物足りなさを感じたりもありますが、シンプルにわかりやすく、それでいて多角的に説明できる人にリスペクトします。 手軽にスピリチュアルな教えをそれでいて、読むを深いそんな一冊です。 

同じような話をしている人の話としては、マイケル・シンガーさんの本の方が読み応えはあります。

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