人の行動は全て何かしらのニーズを満たすための行動だっていうのが、NVC 非暴力コミュニケーションの考え方である。
ニーズ Needs とは日本語にすると必要すること。
感情はニーズが満たされているか、満たされていないかの物差しみたいなもので、ニーズは全ての人にとって大事なもので、世界中の人が同じニーズを共有している。そしてニーズは例え満たされなくても大切にする。
人が争うのは手段であってニーズは対立せず、例え考えが違う相手でニーズには共感することができる。
深いニーズにたどり着いたときに心の痛みが変容することがある。
ニーズはとても生き生きしていて、そして大自然の中にダイブしたかのように美しい。サンセットのとき沈みゆく夕陽とともに溶けるかのように心を溶かすこともある。
真のニーズには世界を変えるのではないかと思うほど、パワフルに感じるが、ニーズを短く表現すると「ニーズは生命のエネルギー」
生命エネルギー Life Energyを表現したのがニーズだ。 ロバート・ゴンザレスはマーシャル・ローゼンバーグが「ニーズは生命が生命に手を伸ばしている」と表現していたとシェアしてくれた。
ニーズは生命そのものと繋がっているというのが、NVCの考え方だと自分は受け取っている。
人間が必要としているニーズは、たくさんある。マズローの5段階の欲求のようにレイヤーがあって、ニーズが満たされると、より深いニーズに繋がろうと人は行動する。
そんな全ての行動も、生命エネルギーの現れ。
では生命エネルギーって何なんだろうか?
日本語でいうと生命力。もっと古くからある言葉だと「氣」だ。現代の文字だと「気」。ヨーガで言うところのプラーナ。プラーナは宇宙全体にあるエネルギーで、プラーナがあるから心臓が動くし、感情も動くし、生きている肉体と死んだ肉体の違いはプラーナがあるかどうかだという。
気が抜ける。気が入る。気づく。お気に入り。気の毒。元気。気が滅入る。気が満ちている。気力に溢れる。気持ち。気合い。
日本語では、多くの感情を表現する言葉に「気」が入っている。感情のエネルギーを表現しているんだ。
人は気、エネルギー、プラーナで生きている。 何百年、何千年前からの知恵。武道でも氣を丹田にためるなんていう。病は気からという言葉もあり、東洋医学では経絡という氣の通り道に針や灸で治療したり、ヨーガではナディというところがプラーナがとおると言われている。チャクラもエネルギーの流れる場所だ。
人間は感情に何かあると身体にも何かしら影響がある。 身体の不具合は感情的に何か問題があるとされる。身体的、感情的な問題というのはエネルギーの流れの不具合ともいえる。人間の身体だけでなく、全ての物質は原子でできているが、原子をもっと細く見ると、素粒子になるが、素粒子というのは振動や波動なんだという説が量子物理学という最新の科学では言われている。
この世界は全てがエネルギーだということで、これは数千年前からヨーガの世界で言われていたことに、科学が追いついてきたとも言われる。
ニーズに戻ると、ニーズは思考で探しても発見できない。ニーズがエネルギーが伝えてくれる。目に見えない、現代人が置き去りにして忘れかけている感覚にこそ、ニーズの扉があるのではないだろうか。
身体の繊細な感覚や感情の変化、そのエネルギーの感じ、氣の流れ、自分の中で瞬間瞬間に生き生きとしている、目に見えない、耳に聞こえない、その感覚に抵抗せずに流れることを許して、受け入れたい。
*この記事は、学びの中での自分の理解と仮説です。
*この記事は2020年の6月にnoteに書いたものを転載したものです。