ヨガ教典 ハタヨーガ・プラディーピカーの第1章

ヨーガ哲学

ヨガ教典 ハタヨーガ・プラディーピカーについて、数あるヨガの本の中でもなかなか面白いので触れたいと思う。

ヨガの本。毎日のように新しい本が出ている現代だが、古典の古い本も素晴らしいものが多くて今も多くの人に読まれている。 ヨガの聖書とも言われるバガヴァッド・ギーター 」やヨガ哲学の聖典「ヨーガスートラ」などはヨガをやっている人なら誰でも一度は読んでいるだろう。

ヨガの仲間と話するとヨガスートラの解説本だけで何冊も持っているって人がけっこういるが、自分もその一人だ。ヨガスートラについては、少し過去の記事があるので、興味ある人は読んでみてください。

ヨーガスートラを読む はじめの1章1節から4節までについて

 ヨーガ・スートラ 1章33節 慈・悲・喜・捨

ハタヨーガについて

現代の体を動かすヨガの多くは、ハタヨガがベースとなっていると言われており、そのハタヨガの教典は「ハタヨーガ・プラディーピカー」と言われるものがあり16世紀から17世紀頃のヨガ行者スヴァートマーラーマによって書かれたとされる。

ハタ・ヨーガは、11世紀頃にゴーラクシャ・ナータがまとめたと言われてます。ゴーラクシャ・ナータの師匠さんはマツェーンドラ・ナータさん、シヴァ教(シャクティ教)と仏教(密教)の教を融合していたナータ派という流派。マツェーンドラ・アーサナというツイストのポーズがあるが、このマツェーンドラから名前がついたのだろう。本当かな?

アーサナの名前はともかく、そのマチェーンドラ・ナータがシヴァ神であるアーディ・ナータからハタ・ヨーガの教えを受けたのを弟子のゴーラクシャがまとめた。 「ハタ・ヨーガ」というのが最初の教典らしいが、「ハタ・ヨーガ」は残っていないようだ。

現在残っているハタヨーガの教典でもっとも古いのはゴーラクシャ・ナータのもう一冊である「ゴーラクシャ・シャタカ」となる。
仏教はその100年から200年くらいあとにインドからほぼ姿を消滅したが、ヒンズー教の教えの中に残り、現代でもマインドフルネスなど形を変えて世界で、その教えが伝わっている。ヨガスートラも仏教の影響を受けていると言われているし、仏教の開祖ブッダはヨガを修行していたとも言われるし、お互いに影響を受けていたことは間違いはなさそうだが古すぎて、どっちがどう影響を与えているのかは真実はわからないことがいっぱい。

ヨーガの数千年の歴史を数分でまとめて知ろう

Hatha Yoga Pradipikaの日本語版の解説したものはヨガスートラのようにたくさんはない。

佐保田鶴治さんのヨーガ根本教典、菅原誠さんのサンスクリット原典 翻訳・講読 ハタヨーガ・プラディーピカー

菅原さんの本はサンスクリット語の原文と単語の意味が書いてあるのが勉強になる。

ハタ・ヨーガを照らす灯火

ハタ・ヨーガ・プラディーピカーは「ハタ・ヨーガを照らす灯火」という意味です。

ハタとは太陽と月ということは、もう説明もいらないくらい。

ハタ・ヨーガ・プラディーピカーは4章で構成されている。

  • 第1章(67節) アーサナ
  • 第2章(78節) プラーナーヤーマ
  • 第3章(129節) ムドラー
  • 第4章(114節) ラージャ・ヨーガ

第1章:1

聖なるアーディーナータに礼拝あれ;彼によって説かれたハタヨーガの学術は、至高のラージャ・ヨーガを登らんと欲する物を梯子のように、輝き導く。

第1章の1から3はハタヨーガはラージャヨーガへの階段だってことを何度も述べている。

ここでいうラージャヨーガは、パタンジャリのヨーガスートラのラージャヨーガと同じなのだろうか? 同じだって考えた方が浪漫があるっていうか意味をつけたくなるが、ラージャヨーガの側ではハタヨーガはヨガじゃないって言っていたとも聞く。真実はいかに。このテーマ掘り下げてみたい気持ちある。

第1章の4から9にかけては、マツェーンドラゴーラクシャなどのヨガの聖者の名前をあげて感謝を述べている。 この中にはブッダという名前も出ている。おそらくお釈迦様のことだろう。

第1章の10ではハタヨーガの宣伝のようなことが書かれ、1−11で、ハタヨーガの技術は秘密だと書かれている。 日本の武道なんかと通じる感じがある。

1−12からヨガを修行する外的な環境、暮らす古屋についてや内的な環境について書かれている。

過度の食事、心労、会話、戒律への固執、また交際、移り気の6つにより、ヨーガは損なわれる。1−15

面白いと思ったのは、1−15で戒律へ固執しないことを言っている。どんなに素晴らしいことも固執や執着、とらわれると、やっていないことと変わらないか、やらないほうがマシなこともある。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」、中道とも言える。

17節で、ヤマ、ニヤマについて書かれている。 ヨーガスートラではヤマ・ニヤマは5つずつだが、ここでは10ずつ書かれている。先に書かれているように固執しないこと。

ハタの主要な要素がアーサナであるという。

1−18からアーサナについて説明があるが、当然だが写真も絵もない。

・スヴァスティカ

いわゆる吉兆坐

・ゴームカ

牛の顔のポーズの足だけで、手は後ろで組まない。

・ヴィーラーサナ

英雄坐となるが、一般に広まっているのと足の組み方が異なる。

・クールマーサナ

亀。これも現在行われているものと異なっている。

・クックターサナ

雄鶏。ここでやっと手の動きが出てくるポーズ。

・ウッターナクールマーサナ

クックターサナから展開しているポーズ

・ダヌラーサナ

ダヌストは弓という意味から。

・マツェンドラーサナ

聖なるマツヤナータがといたアーサナだという。 効果として胃の消化力を高め日々実践するとクンダリーニを覚醒させるという。

・パシュチマターナ

アーサナの最上だという。生気を背部に流す、胃の火を生じ、腹部を痩せさせ、無病にする効果。

・マユーラ

孔雀のポーズ。ドーシャを調整するという説明がある。この時代、ハタヨガがアーユルヴェーダと関連があったと推測できる。

・シャヴァーサナ

1−34で、シヴァ神によって説かれたアーサナは84で、そのうちの4つのアーサナが最良と説いている。効果はチッタ(心)を安息をもたらす。

・シッダ(達人)

・パドマ(蓮華座)

・シンハ(ライオン 獅子)

・パドラ(ゴーラクシャーサナ)

この4つは坐法で、その後の節で説明がある。

84のアーサナのうちで、16しか実は説明がない。

84のアーサナのうちシッダーサナだけは常に練習する必要があると説いている。

1章の後半ではアーユルヴェーダ的なヨガ行者の食事法について避けたほうがいいものと推奨する食べ物についてが書かれている。

小麦、米、大豆、早稲米、良質なとうもろこし、乳、ギー、粉砂糖、バター、砂糖、蜂蜜、干した生姜、バトーラカの実など、5種の野菜、ムドガなどの豆、清浄な水がヨガ行者に適する。

1−62

この食べ物が現代に適しているかはわからない。砂糖は現代では体によくないと言われていたりするし。ここでいう砂糖は精製されていないものを言っているのだろうが。

そしてヨガは学習だけではなく実践しかないと言っている。

年少者、老人、または高齢者、またさらに病人、虚弱者でさえ、すべてのヨガ行を絶えず実践することにより、完成に到着する。1−64

絶えず、実践するってしれっと簡単そうに書かれているが、これこそシンプルでいてもっとも困難なことだと思う。

種々のアーサナ、クンバカ、また神聖な行為でさえ全てが、ハタの実践においては、ラージャヨガが実を結ぶまで。

1−67

1章の最後の67節でもラージャヨガとの繋がりで締めている。1章について、かなり短く書いてみたが、気になるところがいくつかあるので、どこかで掘り下げていきたいと思います。 また2章や3章についても書いていきたいと思ってます。

 

 

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