アーユルヴェーダの世界─統合医療へ向けて 幡井 勉 (著)アーユルヴェーダの世界─統合医療へ向けて
日本のアーユルヴェーダ医療の第一人者の幡井 勉さんの著書。本の表紙のイラストが可愛くて、こんな絵を描きたいとか思った。1968年に幡井さんが初めてインドに訪れた話から始まっている貴重な日本のアーユルヴェーダの歴史を知る本。
アーユルヴェーダを学ぶとヨガよりさらに興味の世界が広がってくると感じているんだけど、本の中ではインドネシアの伝統医療の起源がアーユルヴェーダにあるという。 インドネシアというと自分が行ったことがあるのはバリ島だけだけどバリ島いえばバリヒンズー教。起源が同じでも驚くことはない。
1994年に東洋伝統医学研究所を設立して所長になられて、副所長がクリシュナU・K氏。以前に感想を書いた「古典から学ぶ アーユルヴェーダ: 幸福な人生のために」の著者。
中国とインド医学の関係に触れたり、沖縄とアーユルヴェーダについても触れていて、沖縄といえば自分が住んでいた石垣島にはアーユルヴェーダのハーブがいっぱいある。5年くらい前にそんなネタでブログ書いたことがあった。おそらくあまり読まれていない記事。
東南アジアやスリランカの話などもあり旅心がくすぐられる。 世界のヨガやアーユルヴェーダに触れてみたい。
アーユルヴェーダの元になったのはアタルヴァヴェーダと言われており成立したのが紀元前800年とかで、今から3000年前くらい。
アタルヴァ・ヴェーダはアーリア人のものではなく先住民族の持っていたもので、病気を対象とした魔術・呪文体系なのです。
80ページ
アタルヴァ・ヴェーダについて書かれたアタルヴァ・ヴェーダ讃歌という本があって、その本を読むと様々な魔術が書かれていて男女の恋愛についても魔術とかもあったりします。 今度この本についても書いてみます。
仏陀の仏教集団の衛星・治療を担当していた人物のジーヴァカがタキシラ(現在のパキスタン)でアートレーヤという人物から学んだのがアーユルヴェーダだと本で書かれているが、このジーヴァカはタイ古式マッサージの創始者とされている人物だったりする。 しかしタイマッサージにはアーユルヴェーダのエッセンスは残念ながらほぼ残っていなくて、消えてしまったのか、元からなかったのかはわからない。
仏教はベジタリアンというが現代では常識になっているが、仏陀は与えられたものを食べるという習慣のため、肉であっても食べていたという。そのため医師に禁止された豚肉を食べて死に至ったとされている。
アーユルヴェーダといえばトリドーシャの話なども出てきていて、そこで早寝早起がすすめられているなど生活の基本の基本みたいなことがさらっと書いてあったりもする。
アーユルヴェーダの知恵も紹介されていて、ナサヤという鼻にごま油を垂らすのが、花粉症に効果的だとか、自分もいっときナサヤやってたが最近やってないけどこういうの読むとまたやろうとか思う。 アーユルヴェーダで使うごま油は、匂いが強くないコールドプレスのものです。
ギー、トウルシー、ツボクサ、ニームなどアーユルヴェーダで使われるものについての説明もあります。
アーユルヴェーダでは、人体を小宇宙と捉え、自然と共存、調和を保つことを主眼としています。
142ページ
アーユルヴェーダの治療法であるバンチャカルマについての説明などもありこの本で著者が伝えてくれているのは、西洋医学だけでなく東洋医学も患者さんの選択で使えることや、両方を併用することだったり、病気になる前に治療する、予防医学としてアーユルヴェーダなどの東洋医学の智慧を学び、研究していくことだと思う。新しいものが良いとされがちな社会のなかで、古いものにも素晴らしいものがあるし、それをただ無闇に信じるのではなく、でも過去の人たちがなぜそれが良いとされたのかを現代で検証してみることがあってもいいんじゃないかって思う。
このような研究をされた幡井さんや多くの人に感謝と、そしてアーユルヴェーダというものを知れて、少しでも学べたことを感謝と祝福を。