「悟り」はあなたの脳をどのように変えるのか 脳科学で「悟り」を解明する! アンドリュー・ニューバーグ博士著

スピリチュアル

書きかけで止まっていた本のレビューを、どこまで書けるか書いてみる。

本のタイトルは、”「悟り」はあなたの脳をどのように変えるのか” サブタイトルは、”脳科学で「悟り」を解明する!” 

作者はアンドリュー・ニューバーグ博士 Andrew Newberg, MDmそしてマーク・ウォルドマン氏 Mark Robert Waldman。 翻訳はエリコ・ロウ氏。

悟りなんてものを、科学で解明しようとなんて可能なのか? そもそも「悟り」の定義がなんなのか? 仏教でいう悟りなのか? ヨーガでいうところのサマディのことなのか? ヨーガでのサマディにも段階があるし、到達というのか体験というのか、経験していない人が定義できるのかなどとさまざまな疑問がありながらも、手にした本を読んでみた。

この本が日本語版が出たのが2019年1月、読んだのが2019年11月。

そして、やはり悟りとは何かで始まる。哲学者のプラトンの話からお釈迦様が悟ったという話。小さな悟りの定義でエンライトメントという英語の言葉、そしてさまざまな宗教での悟りについて、ヒンズー教、道教、チベットや中国の仏教、日本の禅宗の公案、南米のシャーマニズム、シーク教のチャント、スーフィズムのダンス、ネイティブアメリカンのビジョン・クエスト、近年のマインドフルネス。グノーシス主義、マニ教、西欧の宗教、キリスト教、心理学の世界へ、マズローの自己実現、どんどん話が広がって収集つかないというより広げるだけ広げて、どこにも着地していないような。

スピリチャルな体験を調査して、悟りに5つの基本的な要素があったと定義されている。

1 一体感やつながりの感覚

2 信じがたいほど強烈な体験であること

3 明瞭な感覚と根本的に新たな認識

4 明け渡しの感覚、自発的コントロールの喪失

5 自分の信条や人生観、目的意識などが突然、恒久的に変わってしまった感覚

この定義に疑問ありでしっくりこない、こういうことならいろんな人が体験や経験しているのではないだろうか? これで悟りならば自分も悟りになってしまうと思うが、悟ったとはこれっぽっちも思わない。

スピリチュアルな体験談は無宗教の人もいれば、ドラッグによる体験談もある。

これを悟りと呼ぶことに抵抗はあるが、もう少し続ける。 この本は脳科学を謳っており、脳の状態によってMRIでスキャンして調査している。

脳に何が起きているのか?本の中での脳の機能についての説明によると瞑想などにより、前頭葉の活動が活性化、前頭葉が活性化すると明瞭さが増し、自分の行動を意識的に行いコントロールしやすくなる。前頭葉と頭頂葉の活動が活性化すると、感情の激しさが減少、落ち着き、自分をコントロールしやすくなる。

前頭葉と頭頂葉の活動が大幅に減少すると制御不能(明け渡し)を感じ、自意識が弱まり、感情が高まり、体験がリアルに感じる。そして頭頂葉の活動の低下によって、自分が消えるという。 瞑想などの実践は脳の活動の変化ということだ。

マインドフルなゆっくりと食事をとっての脳をスキャンした時に、食べ物の味が驚異的に変化するという。この体験、インドのリシケシでのティーチャートレーニングの1ヶ月の食事がサイレントで、ご飯がとてもおいしかったことを思い出せました。

      インド・リシケシにヨガの旅 アシュラムでのTTC合宿の一ヶ月

さまざまな脳の状態の調査で、シャーマンのトランス状態の時、前頭葉の活動が低下しているなどもあった。

しかし脳の検査で前頭葉の活動がわかったからってどうなのかって少し懐疑的な見方もしながらも読み進めると、いろんな人、いろんな場面での調査していることに段々とリスペクトしてきました。

例えばスーフィズムの人に詠唱や身体を動かす修行をしてもらい脳を調査したら、前頭葉の活動が減少していたという。またクンダリーニヨガの修行で、キールタンのサタナマというマントラを唱える瞑想で最初に前頭葉の活動が活性化して、その後に急激に活動が低下したという。

この瞑想やってみたい人はYoutubeで色々動画出てますので、ひとつ貼っておきます。

この本は脳の調査の結果だけでなく、悟りというか神秘体験のための脳のエクササイズの方法も紹介している。エクササイズの内容はいくつかステップがあり書くと長いので、省くけど、エクササイズの説明の中で低速のゆっくりした運動は前頭葉の活動を増加させ、ゆっくりあくびをしてため息をつくように息を吐いてリラックスすると前頭葉の活動を停止させるという。

座った状態で上半身を捻る、動きごとにストレッチを感じることで、自己否定的な自問を中断させるのに効果的で、このゆっくりな動きも前頭葉の活動を増加させる。

このようなマインドフルネスな実践の後に思考や感情を観察することで、最初は前頭葉の活動を増加させ40分から60分くらいで前頭葉の活動が低下して、安らぎやフロー感を感じやすくなるという。

やってみたい人は本を購入して試してもらえたらと思いますが、本を購入せずともこのプロセスに似ていると思うエクササイズは陰ヨガだと思いました。 ゆっくりした動きの後にポーズをキープする。 陰ヨガは瞑想が深まった感じがしたり、リラクゼーションの感覚がめちゃあります。 シャヴァーサナの時間書けるとワンネス感があったり、いろんな体験をするかもしれません。宣伝になってしまいますがクラスもやってますので、チェックしてみてください。 

   陰ヨガの新しい教科書 Insight Yoga インサイトヨガ サラ・パワーズ著  

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コメント

  1. […] リスペクトの気持ちです。 先日、「悟り」はあなたの脳をどのように変えるのか 脳科学で「悟り」を解明する! アンドリュー・ニューバーグ博士著 について書いたばかりで、今のMRI […]

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