NVC 非暴力コミュニケーションでは、今ここにプレゼンスをおいて、相手の話を聴くようにしてくださいとか、言われる。
まあ、プレゼンスなんて言葉は、日本語ではまず使わないと思う。
プレゼンス 英語のpresenceの意味は、存在, あること, 現存 などという。
ぶっちゃけ、何それ?どういう意味?って最初聞いたときは思った。
そんな言葉聞かないし、使わないし。
この言葉の意味は、自分の受け取っている言葉の解釈では、今この瞬間に留まることとか、今この瞬間この場所にただ在ることを意味している。
こんな言葉使われても、なんのこっちゃ意味不明だしーって思う人いるよね。
ヨーガとか、マインドフルネスとかスピリチュアルなプラクティスを学んでいる人は、今ここが大事とかってけっこう使っていたりするが、イマココって言葉がもっとも短く表現されているようにも思う。
イマココとか、今この瞬間が大事とかって自分も使っていたが、ただマインドで使っていて、本当に心の底で落ちていたのかっていうとそうじゃなかった気がしている。
NVCのプラクティスで推奨されている、NVC 非暴力コミュニケーションスキル28という冊子にNVCのスキルについて28の項目が書かれていて、その一番最初がプレゼンスで、下記のように書かれている。
Being attentive to what is happening right now. Not lost in thinking, emotional reactions, etc. 今起きていることに注意を向けている。考えや感情の中で、自分自身を見失うことがない。
*NVC 非暴力コミュニケーションスキル28――解放への道のり―― 販売元 新潟平和研究センター
考えや感情の中で、自分自身を見失うことがないって、考えも感情もきっと起こる。
人はほとんど1日中、次から次へと思考しているという。一説には一日に6万回とか7万回とかで、その多くがネガティブな思考だという。8割ネガティブな思考だって聞いたことがある。
しかし、こんなデータどうやって取ったんだろうか? データの信ぴょう性はわからないが、止まらない思考は過去や未来に行ったり来たり、嫌な出来事が起きたら、そのことで一日中頭がいっぱいなんて経験もきっとあるのではないだろうか。
でも、どんなに思考をグルグルと回転させても、実はイマココにしか人はいれない。今この瞬間、この場所しか体験できない。過去や未来のこと、目の前にいない人のことを考えることはできても、今起きていない。
過去は過ぎ去り、未来は未だ来ずと言うが、今ここにいるってことは、たんにイマココしかないことを思い出すことなのかもしれない。子供のころ夢中で遊んでいたときって、過去や未来のことを考えていただろうか? 大人になってもそういう瞬間はきっと誰にもあるはず。スポーツに夢中になって楽しんでいるとき、大自然の美しさを感じているとき、好きな人と一緒にいるとき、そんな美しい瞬間は誰もが体験していると思う。
その、美しさを感じている感覚を日常で少しでも意識的にあると少し世界の見え方が変わってくるのではないかな。
プレゼンスなんて横文字使うと、なんだか堅苦しく難しそうに考えそうになることがあるが、自分がかつて、ヨーガの先生に、思考は流れる雲のようなもので過ぎ去って消えてしまうので、掴もうとしないで、ただ観ていることって言われた。
何が言いたいかって、プレゼンスとかイマココとか、まあどんな言葉を使っているにしても、今ここにいなきゃいけないとか、過去や未来にとらわれてはいけないってなると、何かをどっかに探してしまう感じで、結局今この瞬間にいないじゃんってなってしまう。
今この瞬間にいようって、力入れて頑張ることではなく、思考や感情が起きても、そこにとらわれず、リラックスしてれたらと今より少し楽になったり自由になるのではないかと思ってます。
*この記事は数年前にnoteに書いたものを若干修正して、再投稿したものです。
こちらの記事もどうぞ。押忍! 空手道の精神性から非暴力へ