最近は大手スーパーのイオンでもオーガニックなコーナーがあったり、あるいはオリンピックでの食べ物への基準があったりと、食への関心が高まっていると思う。
オーガニックとか無農薬とか自然栽培とかって、そもそも何だろうって初心者でもわかるように簡単に書いてみました。
慣行農業(かんこう農業)
慣行農業とは、その地域で一般的に行われている生産方式での農業。
地域ごとで異なるので、北海道と九州と沖縄ではもちろん異なる農法になる。
いまの一般的な慣行農業はF1と言われるハイブリット種の種を使われることが多い。ほとんどが農薬、化学肥料が使われている。
農薬というのは、殺虫剤、除草剤、殺菌剤のことを言う。化学肥料とは植物(お野菜)の成長を促進するための化学的に作られた肥料のことを言う。
農薬と化学肥料は違うので、無農薬=無化学肥料での栽培ではない。
F1(ハイブリット)種と固定種
F1とは一代交配種という。
二つの同じ種を組み合わせた一代雑種で、 均一で、非常に生命力の強い固体ができる。
その代わり、2代目の種はバラバラの種となるので、同じ作物を育てたければ 種を作っている会社から種を毎年買うことになる。
種を売っている袋に交配とか一台交配とか書いてある。
固定種はずっとその土地で育った作物の種。在来種とも言う。
一度種を買ったり手に入れれば、ずっと自分で種を採取することができる。
固定種に対して、F1のほうが強い。
外来種みたいなもんだ。
固定種を守るために、シードバンク(種子銀行)という動きや種交換会などをやっている市民もいる。
固定種、在来種の種を販売しているところでは、野口のタネという種子屋さんが知られている。
GMO 遺伝子組換え種と除草剤
遺伝子組み換え種 GM作物は、その名のとおり遺伝子を組み替えてつくった種で育てる作物。
モンサント社の除草剤ラウンドアップに耐性がある。
*2018年6月、バイエルによる買収・吸収が完了し、モンサントの企業名は消滅した。
GM作物は除草剤でも枯れない。
除草剤というのは、ようするに枯れ葉剤、爆弾に使われた化学兵器。
遺伝子組換え作物自体の問題とともに、除草剤が作物に残ることや、除草剤による生物への影響など 問題はたくさんある。
そしてグローバル企業による種の独占支配。
この協力な種によって、固定種も脅かされる。
有機農業
有機農業で、有機農産物というのは、JAS法で決められていて、3年以上、化学合成農薬、化学肥料、化学合成土壌改良材を使わないで、堆肥など(有機質肥料)による土づくりを行った場所で、収穫された農産物を「有機農産物」という。
あまり聞かないけど、3年未満6ヶ月以上の場合は、「転換期間中有機農産物」という。
けっこうスーパーなどで見る、特別栽培農産物というのは、化学合成農薬、化学肥料を半分以上減らしたもの。
けっして農薬を使っていないわけではない。
オーガニック
オーガニックというのは、基本はオーガニック=有機農産物で同じ。 認証はとっていないが無農薬で育ててたりもする。
自然農法
自然農法は、不耕起(耕さない)、不除草(除草しない)、不施肥(肥料を与えない)、無農薬(農薬を使用しない)の農法。
農法によっては、耕したり、雑草を抜いたりする。
自然農法を提唱した、福岡正信さんは、世界でも有名でパーパカルチャーでも彼から学んだという。
タイでパーマカルチャーを学んだときも、福岡正信知っているか?って聞かれた。
MOAの岡田茂吉さんの自然農、奈良の川口 由一さんの自然農、リンゴの奇跡の木村さんなど、自然農にもいろいろある。
有機農業よりも、より自然に近い、自然の力を借りた農業といえる。
炭素循環農法 たんじゅん農法
有機農業とも自然農とも違う高炭素資材と菌類の増殖で無肥料・無農薬栽培を行う。
「枯葉や庭木の剪定枝などを生のまま畑に浅くすき込む」という。
思想がパーマカルチャー的な感じがする。
[su_quote cite=”たんじゅん農を楽しむ広場” url=”http://tanjun0.net/?p=2118″]
<たんじゅん>農とは、自然が命を生かす仕組み・働きを、農に応用したもの。 人間が、人間基準で、自分の都合で欲望のままに、食べ物を用意するのではなく、自然基準に立ち、自然の法則に沿って、作物が育つ環境を用意すれば、本来の食べ物が用意される。
そういう農を、<たんじゅん>農といっています。[/su_quote]
炭素循環農法(百姓モドキの有機農法講座) たんじゅん農法の広場 ‐‐‐ 炭素循環農法・実践図書館 ‐‐‐ たんじゅん農を楽しむ広場
バイオダイナミック農法
人智学のルドルフ・シュタイナーによって提唱された有機農法・自然農法の一種で、宇宙の力を利用した循環型農業。
シュタイナーというと日本ではシュタイナー教育が有名だが、 その思想や考え方は、時代をはるか先にいっていたすごい人物だった。
星の動き、太陰暦・占星術に基づいた「農業暦」にしたがって種まきや収穫、調合剤の攪拌などを行い、また牛の角や水晶粉などの特殊な物質を利用。 ま
さにすべての生命、宇宙の循環を考えた農業。
パーマカルチャー
パーマカルチャーとは、パーマネント(Permanent 永久の)+カルチャー(culture 文化)と ーマネント(Permanent 永久の)+アグリカルチャー(agriculture 農業)を組み合わせた造語。
パーマカルチャーは、デザイン(設計)であって農法ではない。
デザインとは、構成要素の配置であり、いかに効率よく配置するかである。
自然が効率的におりなす、自然のもつ美しい力を観察して、その力を使うためのデザインで 相互の協力、永続的な視野で行う。
畑だけでなく、森、街つくり、国といった広い範囲で応用が可能。
個人の家や、アパートのベランダ、視点を変えれば生き方がパーマカルチャーとなるって思う。
家庭菜園に向いているのは?
家庭菜園に向いているのは、できるだけ手間暇かけずに、簡単にできるものから始めるのがベターだと思う。
例えば、食べた食べ物から出た種をまいてみる。食べ残しを堆肥化して有機肥料にする。種や苗もできるだけ買わないで、自家採種したり、エクスチェンジしたりと工夫すると楽しくなると思う。 まずはプランター一つからでもやってみて出来たお野菜を食べでみよう。そして、その体験を友人や家族、仲間にシェアしよう。
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