Rusie Dutton ルーシーダットンとは何か? その歴史は?
ルーシーダットンは、タイのヨガと呼ばれるセルフマッサージや自己整体のような体操法。先日、ルーシーダットンのインストラクターコースを受講したので、そこで学んだことと気づきをシェアしたいと思う。
ルーシーダットンのルーシー(ฤาษี):仙人、修行僧
ダッ(ดัด):曲げる、伸ばす、本来の正しい状態に戻す
トン(ตน):自分自身 という意味で、仙人の体操などと言われてます。
ルーシーというのは、サンスクリット語のリシ(梵: ऋषि Ṛṣi、英: Rishi) が語源とされておりリシとは賢者が修行者のことを言う。
ルーシーダットンの歴史は約2,500年前の仏教の創始者のお釈迦様の時代に、お釈迦様の主治医シヴァカ・ゴーマラバット師(Shivaga Komarpaj)がタイ古式マッサージとともに、タイに伝えたとされており、シヴァカ師は実存した人でさまざまな伝説が残っている人で、その原型がインドの古典医学のアーユルヴェーダや、ハタヨガの原型であったのではとも言われておりタイの伝統医療の一つの健康体操という位置づけになっています。
ルーシーダットンのインストラクター講座を受講
タイマッサージにはセン(ヨガでいうナディ)というエネルギーラインに働きかけるということに興味があって、ルーシーダットンもセンに働きかけるとうたっていて勉強になりそうだと思って、ルーシーダットンのインストラクターコースを受講した。
しかし残念ながらタイのスクールではルーシーダットンは健康のための体操になっていて、エネルギーラインに対してという知識は、シェアされていないようだった。
ただ運が良く先生がヨギーでありマルマ(東洋医学でいう経絡、ツボ)を学んでいて、ハタヨガとの違いや経絡についての関連性などをタイの学校では教えないけど先生の経験ベースにシェアしてくれた。
ありがたいことに、とても学びになった。
ルーシーダットンとハタヨーガの違いについて
ルーシーダットンとハタヨーガとの違いは
呼吸の方法が違います。
ルーシーダットンの基本はヨガでいう完全呼吸法がベースになっている。ルーシーでは、息を吸いながら伸ばして、呼吸を止めて、息を吐きながら戻す。 ハタヨガでも太陽礼拝のポーズなどは後屈のポーズで吸って、前屈のポーズで吐いてとなるが、吐く息で力を抜いてポーズを深めていく。 なのでヨガの経験者は戸惑うが慣れるとシンプルでやりやすい。
そしてルーシーダットンでは前屈のポーズがほぼない、後屈ポーズが多い。ハタヨーガなら伸ばしたら縮めるが伸ばしたら戻して終わり。
そして、前屈がないので、カウンターポーズという考えも多分ない。後屈をしたら前屈をすると言うような反対のポーズを行うという考えがない。
ポーズのシークエンスの流れは考えてない。ポーズとポーズの繋がりがない。先生によっては繋がりを考えてシークエンスを考えていると思うけど、基本的にはひとつひとつが独立しているようです。これってハタヨガとかやっている人は衝撃的だと思う。 そうは言っても、流れは大事なはず。
そしてセルフマッサージ的なポーズがけっこうある。指や手のひらで押してマッサージを行うポーズがある。 ハタヨガではほぼない。 タイマッサージのプレスのやり方を知っておいた方がいいと思った、
ルーシーダットンではポーズを深めるという考えもない、体の柔軟性はあまり関係ない。そしてポーズに名前もないので、ポーズを覚えにくい。 日本では独自に名前をつけているスクールもあるようです。
ないないないとないことばかり書いたが、それが利点で、難しいポーズは少ないが、呼吸と連動で身体がゆるまる。
ルーシーダットンは、陰陽でいうと基本は陽のヨガ。 タイ人の気質なのだろうか? 激しい動きじゃないから陰ぽいけど、陽の動き。
身体のことばっか書いたがヨガのような哲学もないし瞑想もない。
しかし本来は仏教の思想が根底にあるので哲学も瞑想もあったはず。切り取られてひとつになっているのが、もったいないなあって思う。
ルーシーダットンのポーズのなかにはハタヨガの原型だったのではというようなポーズもあって現在の身体の柔軟性を追求しがちなヨガではない身体の動かし方もあって面白い。
ルーシーダットンに興味を持ったらハタヨーガも教えている先生から教わることをすすめたい。
せっかくインストラクター講座を修了したのでハタヨガのエッセンスもいれたクラスをやりたいと思います。
ルーシーダットン、ヨガの人たちには物足りないと思うけど、とても学びと可能性は感じるんじゃないかなって思います。インストラクターコースもやれるので、いずれやりたいと思う。
興味ある人はお問い合わせください。