エートス・プロジェクト 国際原子力ロビーによる安全神話 チェルノブイリから福島へ

サステナブル

日本で世界で、どうやって放射線による被ばくの影響が矮小化されているのかについて。

国際的な原子力ロビーの活動とエートス・プロジェクトについて、チェルノブイリ原子力発電所の事故から福島第一原子力発電所の事故へどのような動きがあるのか。

2013年の原子力資料情報室のUstの放送をメモしたものですが 原子力発電所の事故による被曝の問題について重要なことなので 書き直ししました。

少し情報が古いですが、整理して直していきたいと考えています。

CNIC-Ustream 国際原子力ロビーとエートスプロジェクトの実相

まず、国際的な放射線の基準と言われているWHOやICRPという団体についてです。

WHOとは世界保健機関 World Health Organization 人間の健康を基本的人権ととらえた国際的な組織であるWHOには、放射能分野での専門がなく、 WHO本来の理念である「全ての人々に情報を提供すること」が、放射能分野ではできていない。

なぜ、WHOには放射能分野での専門がないのか? 

その理由は、1959年のIAEA(国際原子力機関)とWHOの覚書(1959年、 WHA12.40)にて、原子力の問題でWHOは独自の放射能についての調査研究ができないことになっている。

「WHO独立を求める会」

スイス人のミッシェル・フェルネ氏(Michel Fernex) が創設した「WHO独立を求める会」(IndependentWHO)というWHO独立のためのキャンペーンを行う市民団体がある。

チェルノブイリ原発事故のとき、最初にWHOは来れなくて、5年間来ることがなかった。

IAEAとICRP

IAEAはとても有名な団体で、みんな名前は知っているが、公的な国際機関ではなくて、アメリカが政治的な判断の中でつくった組織である

これは、知らない人がほとんどだと思う。

IAEAと一緒に仕事してるICRP(国際放射線防護委員会)は民間のNPOでしかない。

要するに市民団体なんだ。 

原子力資料情報室とかグリーンピースとかと同じってことですね。

その民間団体であるICRPの作った基準が、国際基準の唯一の作成する機関のように振る舞っている。

これは、アメリカの政治的な意志が働いているとことを示している。

IAEAは国連の安全保障理事会に直属していて、政治的に強い関係がある。

WHOは国連のなかで、IAEAに勝てない。

チェルノブイリ原発事故の影響について

チェルノブイリのあと、ソ連が財政悪化し、レオニード・イリーニの考えで放射能についてIAEAにまかせることで、放射線の影響が少ないというふうに仕向けた。

IAEAにまかせることで、移住させる必要がないというように持って行った。

世界中から200名の専門家を集めて国際チェルノブイリ・プロジェクトが実施された。

日本の重松逸造が委員長をつとめた。

ABCCが広島、長崎の原爆の威力を調査を行ったが、被爆者の医療は行われなかった。

ABCCの調査は片手落ちの調査であり、内部被ばくはほとんど考慮されなかった。

その広島、長崎の調査がICRPの放射線の基準の元になっている。

チェルノブイリ事故以降のヨーロッパでの放射能の被害は各地で放射能のホットスポットがありフランスのコルシカ島で甲状腺の影響があった。

ヨーロッパの国際ロビーはチェルノブイリ級の事故の対応を研究し、とくにフランスは、もっとも研究を行いリスクとベネフェスの調和のとれた最適化する状況でのマネージメントをする研究をしてきた。

しかしチェルノブイリ事故後の放射能の調査の200名の専門家は、そのほとんどが推進側で放射線による影響を過小評価してきたため、住民の影響を確証することはできなかった。

チェルノブイリ事故での、子どもたちは元気だという報告書を出した。

ウクライナやベラルーシの政府は、その200人委員会の報告書が被害と合わず、おかしいと科学者も反論したがIAEAには取り上げられず、IAEAの出した報告書が国際的な報告書とされて認知されており、IAEAの報告書が世界の合意と言われている。

チェルノブイリ事故では、28人の最初に亡くなった人など被害は少なく書かれている。

日本政府の首相官邸のページにも政権が変わってもずっと同じメッセージが書かれている。 http://www.kantei.go.jp/saigai/senmonka_g3.html

アレクセイ・ヤブロコフの報告書 岩波で訳されて出た世界中でのチェルノブイリの影響で亡くなったの人は100万人近い数になる。

調査報告 チェルノブイリ被害の全貌

わからないことを影響ないといって排除している。

エートス・プロジェクト 

本題のエートス・プロジェクトについて。

チェルノブイリ原発事故の10年後 安心して暮らせるようにはじまったキャンペーンで、放射線の強い地域では医療関係の人は来なくて、日常の放射性防御の暮らし方についてを教えた。

住まなくてはいけない場所では当然しなくてはいけないことを教えるので、表面的に見ると正しいことを教えている。

福島原発事故でも放射線が高い地域は、できるだけ遠くに避難させる必要性がある。

ベラルーシでは、そこに住んでいいのかという質問には回答ができず、「あなたたちを支援したい、できるだけよい暮らしをさせてあげたいから来た」という理由で医学的な支援はしなかった。

被ばくのデータだけはとって、ベラルド研究所のデータを持っていった。

CEPN フランスの原子力分野における放射線防護の評価研究センター 会長のジャック・ロシアルが、2011年の秋から日本にしょっちゅう来ている。(2013年の話) CEPNというフランスの原発推進の4団体、電力会社などがやっておりフランスでも批判があり、推進団体と一緒に放射線防護をやっている。

エートスは2つめコールプロジェクト、3つめのサージプロジェクト、国連の諸機関やユネスコなども参加して、一見すると世界的な組織に見えるため、公明正大な組織に見える。 

そしてヨーロッパではエートス・プロジェクトは成功していると評価されて、福島原発事故後、日本でエートス・プロジェクトが行われている。

エートスは、ベラルーシの特定の村でいくつを行ったが、医療のサービスはなく、どれだけの効果があったのか不明である。

ベラルーシでは放射線の規制基準以下の食品はたくさん取れるようになったが、子どもたちは病気になっている。

子どもたちの罹患率をみると、どんどん上昇している。

エートスプロジェクトによって、長期的に放射能汚染された場所に住み続けなきゃならなくなる。

ベラルーシも初期は避難させる政策だったが、現在はベラルーシは独裁政治で、原発をつくりたいため、帰村させたい。 情報を秘密になっていて、情報を出すと弾圧がかかるようになっている。

エートス・プロジェクトが福島にきてセミナーをして、内部被ばく問題はたいしたことがなく、福島に戻ってきて、そこで生活しても大丈夫と言っている。

現在の放射線被ばくの問題について

放射能による被ばくの影響は人によって違うが、ICRPモデルは平均化している。

一方でICRPも放射能の影響はしきい値がないと言っている。

そして、ICRPの影響の科学者は100ミリ以下は安全と言っており ダブルスタンダードである。

ミッシェル・フェルネは、「チェルノブイリ・ ベラルーシの子どもたち」(ETB)を2001年に創設し、2007年からは「WHO独立を求める会」(IndependentWHO)を立ち上げた。

ミッシェル・フィルネの報告書は、WHOから消えた。

ダイアログ・プロジェクトという原発事故を小さく評価し、被ばくもない放射能恐怖症だという心理的な工作が行われている。

内部被ばく否定派は放射能の被害を全て心理的な影響にする。 福島では甲状腺ガンが高い値がでているが、まだ検査している人が少ない。

最近、2016年3月現在は甲状腺異常の報道があるが、原発事故の影響ではないと言われる。

では、なんの影響だろうね? 放射線や被ばくの専門家は必要だが、専門家に批判的な意見を持つことも必要。 福島では国が土壌調査をしない。

ストロンチウムなどのβ線核種の調査も行われていない。

放射能の核種がセシウムしかないような流れになっている。

ホールボディカウンターの調査はガンマ線しか測定できない。

線量の高い地域は、避難の権利がある。 除染は応急手当であり、放射線が下がっても一時的である。

自然のなかに存在しているかぎり、放射能は戻ってくる。

除染するお金を避難に使うほうがコストがかからない。 チェルノブイリの事故での被害が国際的に隠されている。

チェルノブイリの事故の影響評価を知ることが大切である。 チェルノブイリは30年たっても、まだまだわからないことがある。 日本での放射能の測定などが、公的機関があまり機能していない。

日本政府へのアドバイスするワークグループは内部被ばく否定派であり、 国民からも内部被ばくについての意見がほとんど出ていない状況である。

そして調査が不十分で、調査が少ないことへの問題意識が少ない。

フランスとドイツの違いについて?

311後、フランスのオピニオンも70~75%くらいが即時ではなくても脱原発の世論になった。

汚染水の問題などは、フランス人もかなり見ている。

フランスとドイツの違いは、フランスは核兵器を持っているので、民事核、軍事核とも、管理しているのは一緒である。 ドイツは核兵器を持っていなくて、環境問題への関心がはやく、環境に考慮した生活がひろがっていた。 フランスはテクノロジー、農業も大規模で、環境への関心も遅かった。

フランスでは原発がないと便利な暮らしができないと考える人が多い。

しかし、福島の事故の汚染水の問題で深刻になった。

フランスではチェルノブイリの影響がなかったと言ってるため、甲状腺被害が、認められなかったが、コルシカの議会が、イタリアの専門家に疫学調査を依頼してチェルノブイリの影響と認められた。

そして日本

日本の広島、長崎は国際原子力ロビーにつねに狙われている。 広島、長崎の被害を小さくされていることに対しての問題がチェルノブイリ事故の被害を小さく見せることにも繋がっており、意見を言うのも必要である。 福島に除染に行くのではなく、避難するのを手伝うような仕組みが必要。 西日本にも過疎になって廃村になってしまいそうなところが、いっぱいあるので、そういったところへの移住や避難をするシステムをつくるというのも考えられる。

日本ではICRPの放射線の基準でさえ無視されているが、はるかに厳しいECRR 欧州放射線リスク委員会の基準についてや、小出裕章さんが採用されているというジョン・W・ゴフマン博士の基準などとの比較も必要なんじゃないかなって思う。

一年に一回、放射線量の高い地域から保養にいくだけでも、健康への影響が違うというのがチェルノブイリ事故での経験から、わかっているのに日本では生かされていない。

経験を生かすことが大切じゃないかと思う。

鎌仲ひとみ監督の 映画「小さき声のカノン」を多くの人に見てもらいたいって思います。

こちらの記事も長いですが、読んでみてください。

今さら聞けない?放射能のこと内部ひばくって何?

第三の道、対立でも現実逃避でもなく、自分が平和を生きて実践すること

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