ドイツやスウェーデンなどは電力会社が選べるのに日本では選べないという状況だったが
2016年から電気を契約する会社を選べるようになった。
固定価格買取制度(FIT制度)による再生可能エネルギー源(太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス)を用いて発電された電気であるFIT電気を電力会社の買取が義務化されたのに続いて、消費者である私たちが小売業者を選べるようになった。
それまでは、東京や神奈川なら東京電力、大阪や神戸は関西電力など決められていた。(大口の契約はそれ以前でも選ぶことができた。)
グリーン電力証書
2016年以前も選択肢がなかった訳ではない。グリーン電力証書というシステムを使って、自然エネルギーの「環境付加価値」を購入するという方法があった。ライブやフェスなどで、このイベントは自然エネルギー100%使用していますというのは、その場で発電しているのではなく、グリーン電力証書というシステムを使っている。現在は、このシステムを使わなくても、電気を購入する電力会社を選べるようになった。
電気がお家に届くまでの仕組み
電気は電力会社と契約をしたら、スイッチ一つで使える。
現代では台風や地震などがなければ停電も滅多にしない。とっても便利だ。
それでは電気が家に届くまで、どんな流れになっているのだろうか?
簡単に書くと、発電→送電→売電となる。
火力発電所や太陽光発電所などで発電した電気を送電線で運んで、家庭などにやってくる。
細かいことを言うと、発電所を建設するとか、燃料(石炭とか、ウランとか、太陽の光とか)を調達するとかがあり、送電といっても電圧を変えるとか、色々ある。
それが今までは東京電力や関西電力が発電から売電までを全部やっていて、太陽光発電とかの発電所を作っても東京電力が買ってくれないと発電所は飾り物でしかなかった。
その売電する会社が選べるようになった。
電気を買う会社を変えると何が変わるか?
電気を買う会社が増えると競争になって価格が安くなる。
それとともに、使う電気を選べるようになる。販売する会社が自然エネルギーの電気を販売できるようになった。
太陽光、風力、バイオマス、小水力、そういった自然エネルギーの電気を販売している会社から電気を買えるようになった。
送電線の先に自然エネルギーが増える。
送電線(グリッド)は繋がっていて、太陽光や風力といった自然エネルギーの電気も原子力や火力発電で作った電気も全部混ざって送られてくる。
なので自然エネルギーの電気を売っている会社の電気を選んだからと言っても、使っている電気は全部混ざっている。
それでも選択した先に自然エネルギーの電気がある。
自分で現実を選ぶことができる。
ちなみに電気は水と一緒で高いところから低いところに流れる。
どういう意味かというと電圧が高いところから低いところに流れる。遠くに電気を運ぶためには高い電圧を必要とする。家の近所に小さな太陽光発電所があったら、その電圧を高くして遠くに運んだりはしないので、基本的には近くで運ばれることになる。
近所に小さな発電所があったら支援できると電気の地産地消となる。
自然エネルギーの電気が選べる会社
自然電力株式会社
再生可能エネルギー(自然エネルギー)100%と30%が選択できる。
https://shizendenryoku.jp
みんな電力
FIT電気(再生可能エネルギー、自然エネルギー)の割合が75%程度。
http://minden.co.jp
電気を選ぶその先の未来は
電力会社の選択肢はできたが、送電線は東京電力や関西電力で変わっていない。
九州電力で太陽光発電の買取拒否なんてニュースもあった。大規模な発電や送電から小規模で分散型な発電や送電へのシフト。
蓄電やさらなる省エネ。
オフグリッドという選択肢も、一人一人が選んで行動していけたらと思う。
自然エネルギーの自給自足の第一歩!独立型の太陽光発電なら簡単!!