Life style

放射能?内部ひばくって? 自分や家族や大切な人を守るため原子力発電や被ばくについての基礎知識

P1060410
LINEで送る
Pocket

今さら聞けないって思っていません?
放射能って何?内部ひばくって? 
自分や家族や大切な人を守るための
原子力発電や被ばくについての基礎知識。

東京電力の福島第一原子力事故が発生してから、5年が立ちました。 メルトダウンした核燃料はどこにあるかもわからず、事故は未だに収束の見込みもなく、未だに数十万人の人が原発事故の影響で故郷を離れて生活してる


現状を知って、どういう行動をしたらよいのかの、原子力発電のこと放射能のことなどを、おさらいして、よりよい環境へ繋がればと思います。

☆ところで原子力発電ってどんな発電なの?

風力発電が風で羽根を回しているように、火力発電では、石炭や石油でお湯を湧かしてタービンを回して発電しています。

原子力発電では、石炭や石油の代わりに、ウランを核分裂させた熱で湯を湧かした蒸気で、タービンを回して発電しています。 巨大な湯沸かし器を想像するとわかりやすいと思います。

☆原子力発電の流れ

原子力発電の燃料は、ウラン。 これはウラン鉱山で採掘します。 
このウランを採掘する際にも労働者の被ばくや、大量のゴミがでます。 
天然のウランには燃えないウラン(ウラン238)と燃えるウラン(ウラン235)が含まれていますが、発電に必要な燃えるウランは1%以下で、そのままでは使用できないため 燃えるウラン(ウラン235)を濃縮して、3−5%まで増やすことで原発に使える燃料になります。
この濃縮したウランをペレットという瀬戸物のように固めて燃料棒に入れて、燃料棒をまとめた燃料集合体をつくって、原子力発電の燃料とします。

燃えるウラン(ウラン235)に中性子をあてて核分裂させることで、その熱で発電を行います。

この核分裂をしたときに、さまざまな核分裂生成物(放射性物質)ができます。

平均的な原子力発電所の出力は約100万kwで、この100万kWの原発では、核分裂によって作られた熱の3分の1しか発電に利用できず、2/3の200万kWの熱を温廃水として海に捨てています。
量にすると1秒間に70トンの水を7℃暖めて、海へ流しています。 1
秒間に70トンというのが、どれくらいかというと、70トンを超える水が流れる河川というのは、日本に30弱しかありません。 

原子力発電所が稼働するというのは、温廃水が流れる巨大な川が海に出現するとも言えます。

☆再処理工場って? もんじゅって? 

ウラン235に中性子をあてると、核分裂をする。

一方でウラン238に中性子をあてると、プルトニウムができます。 このプルトニウムは、ウラン235と同じように核分裂をする性質を持っているため、原子力爆弾や原子力発電の燃料となります。

原爆の燃料をウランではなく、プルトニウムにすると、核分裂のエネルギーはウランより大きく、燃料が少量にできるため、ミサイルなどに搭載しやすくなります。

ウランは石油と同じで、地下に眠る燃料で数十年で枯渇すると言われています。

そうなると原子力発電は成り立ちません。
そこで発電をしながら、プルトニウムを増殖させて、燃料を増やすという、まるで錬金術のような発電所があります。
それが高速増殖炉 もんじゅと言われている原型炉です。  
しかし、高速増殖炉は技術的な問題も多く実現の見通しはなく、日本政府の目標でも早くて2050年の完成となっています。

日本では、使用済みの核燃料をイギリスとフランスで再処理を行って、プルトニウムを取出してしまったため、核兵器の原料であるプルトニウムを持っていることで、国際社会から核兵器を持つのではないかと疑われています。 

そのため、プルトニウムを利用し、減らすのが目的で普通の原発の燃料にプルトニウムを混ぜた燃料、MOX燃料を使用することにしました。
それが、プルサーマル計画というものです。
このプルトニウムを使った燃料を取出すための工場が、再処理工場で、使用済み核燃料からプルトニウムを取出す際に、他の核分裂生成物などが大気と海へ排出されます。 
これが、六ヶ所再処理工場が大量の放射能を捨てるということです。  

☆そもそも「」って何んだろう。  

 「放射能」とは「放射性物質」が「放射線を」出す力のことを言う。  

 ニュースや新聞などで使われる、「放射能」という言葉は「放射性物質の」ことを言う場合が多いので、置き換えてみるとわかりやすい。

「放射性物質」とは「放射線」を出す物質のことを言います。  
この世界には「放射線」を出す不安定な物質「放射性物質」と「放射線」を出さない安定した物質があります。
「放射線」とは、「放射性物質」が「崩壊」をしながら出す粒子線あるいは電磁波のこと。
「放射線」にはアルファ線、ベータ線、ガンマ線、X線、中性子線などがあります。   
また核実験や原発事故などで、降ってくる放射性物質のことを「死の灰」 という言い方をすることもある。

☆ アルファ線、ベータ線、ガンマ線とは?

  アルファ線(α線)を出すのは、プルトニウムなどがあります。

アルファ線は質量が大きく、紙1枚でもアルファ線をとめることができます。
アルファ線被曝により健康影響が現れるのは、内部被曝のみです。  

ベータ線(β線)を出すのは、ストロンチウム90などがあります。
ベータ線は空気中では約1m、人体のなかでは、約1cm飛びます。 

アルミなどの薄い金属の板で遮断できます。ベータ線の影響を受けるのも内部被曝のみです。
 ガンマ線(γ線)は電磁波の一種で、セシウム137などがあります。遠くまで飛び、人体も飛び抜けます。 
現在、日本で暮らしていて、放射線量が0.1マイクロシーベルトあるなどというのは、一般的にはセシウムによるガンマ線の線量を言うことが多い。   

☆放射能の単位 ベクレルとかシーベルトって?

ベクレル(Bq) 放射性物質が放射線を出す力。放射能の強さ。 
シーベルト(Sv) 放射線による人体への影響を現すのはシーベルト。 
土地の汚染のベクレルの値から、外部被ばくのシーベルトを求めたり、食べ物の汚染から内部被ばくのシーベルトを求めたりする。 
日本ではICRP(国際放射線防護委員会)によって定められた係数などを使って、シーベルトを算出しています。  
この係数や計算の仕方は、ICRPで定めたものが正しいというわけではなく、他にも計算方法があります。
 ECRR (欧州放射能リスク委員会)は、チェルノブイリの事故の影響を考慮して、人体への内部被ばくの影響を考えた計算をしており、被爆線量はICRPより厳しい値で計算しています。 
なお、Gy(グレイ)、rad(ラド)、rem(レム)といった単位もあるので、興味があれば学んでみてください。
最初は混乱すると思うので、まずはベクレルとシーベルトから覚えましょう。

マイクロ、ミリとかって、いろんな単位で頭が混乱しない?

放射能の話だと、いろんな単位が出てきて、わけわからないって言う人も多いようです。
1ミリは、1の1000分の1、1マイクロは1の1000000分の1を言います。
1シーベルト(Sv)=1000ミリシーベルト(mSv)=100万マイクロシーベルト(μSv)というようになります。

☆被ばくって何?  そもそも被ばくって何? 「被曝」と「被爆」って違うの?

原子力爆弾での被害を「被爆」という字を使います。
 放射線をあびることを「被曝」といいます。
 「」と書いてある場合も同じ意味だと考えていいでしょう。

☆被ばくには「外部ひばく」と「」がある。

外部ひばくは、放射性物質が出す放射線を人体の外から浴びることです。
内部ひばくは、放射性物質を呼吸や食事などから、体内に取り込んで体内で放射線を出して 細胞を傷つけることを言います。

☆被ばくすると何が起きるのか?

高線量の放射線を浴びて被ばくすると急性障害になります。 
脱毛、下痢、出血、斑点などが表れ、生命の維持機能が働かなくなり、死に至ります。 低
線量の被ばくの影響は、DNAの修復作業が間違ってしまうことによって、ガンや白血病になる確率が高くなります。DNAには修復機能がありますが、
間違って繋いでしまうことがあります。
DNAの修復機能が活発なほど間違える可能性が高いため、子どもや乳児などは大人に比べてガンになる可能性が高くなります。
被ばくによる影響は、ガンや白血病になる可能性だけが、クローズアップされがちですが、免疫力の低下により、病気になりやすくなります。

セシウムは臓器に溜まりやすくなり、心筋梗塞などが起こりやすくなるとも言われています。
その他に、「原爆ぶらぶら病」と言われる、倦怠感が出るという症状が低線量のヒバクシャに多く見られます。
広島原爆で被ばくした肥田旬太郎医師によると、ぶらぶら病になるとダルくなってやる気がでなくなると言います。

 ☆放射線や放射能の基準値を守っていれば安全なの?

 ICRP(国際放射線防護委員会)では1990年の勧告で一般公衆は1年間で1ミリシーベルトと定められています。 

ICRPの年間1mSvという基準は、2万人に1人が被曝によるガン発症で死亡するといわれています。

一方、 ECRR (欧州放射能リスク委員会)は、外部被ばくの上限を年間0.1ミリシーベルトとしています。

アメリカ科学アカデミーのBEIR委員会が2005年報告において、放射能にはここまでは安全といえるような「しきい値」がなくリスクは常に上昇するという報告をしています。 

100ミリシーベルト以下の被ばくは人体に影響がないという科学者もいます。

元京都大学原子炉実験所の小出裕章さんは、ジョン・W・ゴフマンさんの出している基準を採用されているそうです。
ゴフマンさんの本もでているので、読んでみるのもいいと思います。
医療の専門書みたいで難しいです。

食品の放射能の基準は日本では、一般食品のセシウムの合計値が100ベクレル/kgとなっていますが、ドイツ放射線防護協会では、セシウム137が大人8ベクレル、子ども4ベクレルを制限値として推奨しております。 

放射能の影響はリスクがあることはわかっているが、科学的には証明されておらず、様々な知見があることを知って自分で考えることが必要です。  

低線量被ばくの危険性 政府は放射線の値が低いと安全と言っているが本当?  

・ペトカウ効果  長時間、低線量の放射線を浴びるほうが、短時間、高線量の放射線を浴びるより、細胞を破壊するということを、アブラム・ペトカウ氏が1972年にカナダで発見しました。
例えると、レントゲンなどで短時間の外部被ばくをするより、食事などで取り込んだ放射性物質で内部被ばくをして、長時間放射線を浴びるほうが、細胞を破壊するということになります。  

フリーラジカル  低線量の被ばくによって、体内に不対電子をもった不安定なフリーラジカルが発生する。  フリーラジカルは不安定になって、他の分子から電子を奪い取ろうと暴れ、DNAを酸化することによって細胞を傷害する。がんなどの発生の原因となる。

 ☆放射性物質の種類は何があるの?

  ニュースでは、セシウム、ヨウ素、ストロンチウムなどと聞きますが、放射性物質には何があるの? 

 ここでは代表的な放射性物質をいくつか上げてみます。  

・ヨウ素131 半減期は8日。 原子力発電所の事故で最初に気をつけないといけないのが、ヨウ素による被ばく。ヨウ素は甲状腺ホルモンを合成する為に使われる為、放射性ヨウ素は甲状腺に溜まり、甲状腺の異常(ガン)を引き起こす。

 ・セシウム134

 半減期は約2年。 カリウムと似た性質も持つため、カリウムと間違って体内に取り込みやすい。原発事故ではセシウム137と同じくらいの量が排出されたが、半減期が経過し、ほぼ半分となっている。

 

 ・セシウム137

 半減期は約30年。 カリウムと似た性質も持つため、カリウムと間違って体内に取り込みやすい。 原発事故ではセシウム134と同じくらいの量が排出されたが、ほとんど減っていない。現在の日本の土壌の汚染の最大の放射性物質である。  

  ・ストロンチウム90 

半減期は約29年 カルシウムと似た性質を持つため、カルシウムと間違って体内に取り込みやすい。
原子炉の炉内ではセシウムと同程度の量が発生するが、原発事故で大気に放出されたストロンチウムの量はセシウムに比べて、かなり少ない。 

海洋流出ではセシウムと比較して同量ある疑いがあります。
ストロンチウムは体内に取り込むと生物学的半減期が長く、体内からほとんど排出されない。

 

 ・クリプトン85 

半減期が約10年 水に溶けにくく空気より比重が重い為に、地面付近に漂う事が多く、悪性リンパ腫を引き起こす原因となる。 六ヶ所再処理工場が本格稼働すると年間に33京ベクレルのクリプトン85が排出される予定です。 

   ・トリチウム 

半減期が約12年 水素の同位体。水に溶けやすいため、除去することが難しいと言われている。   

今、上げた以外にもウランやプルトニウムなど、様々な種類の放射性物質があります。

☆半減期って何? 放射性物質はなくなるの?

半減期とは放射性物質が崩壊して、徐々に安定した物質に変わっていくことで半分に減るまでの期間を言います。

セシウム137は半減期が約30年。
 100万ベクレルのセシウム137は30年後で50万ベクレル、300年後でやっと1000ベクレルまで減ります。 

 

☆被ばくを避けるためには何ができるの?

 

・外部被ばくを避ける。  

放射線の値の低い地域に移住するという。
しかし、多くの人にとって移住は現実的ではないかもしれません。 

次に考える方法は除染を行う。 
ただし、除染して下がる場所と下がらない場所があるようです。 
そこを見極める必要があります。
できれば、ガイガーカウンターを購入して、測定してみるのもいいでしょう。
以外な場所にホットスポットが発見されることがあります。

 ・内部被ばくを避ける。  

現在、日本のほとんどの地域で内部被ばくは食品によるものです。 
できるだけ産地の分かるものを購入する。
加工食品はさける。
産地が不明な店での外食は減らす。
食品の検査もだいぶ進んでいますので、検出されやすい食品や産地などをチェックして購入する参考にするといいでしょう。
とくによく食べる食品については、気をつけましょう。
調理方法も気にしましょう。
よく洗ったり、水につけたり、煮込んだりでセシウムは出ていきやすくなります。
 その場合、煮汁は飲まないでください。

子どもがいる人は、 給食のメニューの産地を気にしてみてください。産地が不明だったりする場合は大変でしょうが、お弁当を作るなどで対策をしている人もいます。
家庭菜園をやっている場合は、堆肥に注意してください。  

☆身体から放射性物質を排出する  

発酵食品を食べると放射性物質を排出やすくなると言われています。
また、抗酸化作用によりフリーラジカルを防ぐ作用があると言われています。  
放射能を防ぐためと言っても、栄養が偏っては本末転倒なので、美味しいものをよく噛んで食べましょう。 

・ 保養をするという選択

ベラルーシでは、1日5ベクレル程度のセシウムを摂取することでの被害が報告されている。

日本の食品の基準はセシウム100ベクレルです。
日本でも被害がでてくる可能性があります。
セシウムは3週間くらい、摂取しない生活をすると体内からほとんど抜けるそうです。 
年に一回の保養でも効果があると言われています。

日本でも子どもたちを保養させるプロジェクトを行っている人たちがいます。
子どもたちをそういったプロジェクトに参加させたり、夏休みを長めにとって、子どもと一緒にキャンプをするなんてのもよいかもしれません。

☆私たちにできること

私たちにできることは、たくさんあります。
 毎日、いろんな人が様々なアクションを起こしています。
子どもたちを守ることを優先して考えみましょう。
今、社会には放射能だけじゃなく様々な問題がありますが、暗くならずに、大人が繋がって行動できると素晴らしいと思います。

その上で原子力発電所が必要か、みんなで考えてみましょう。
原発の建設立地では、住民が賛成派と反対派に分裂して対立して、いつしか原発が建設されてしまうということが起きてきました。 
そして今も放射能が安全か危険かといったことや、放射能から避難した人と地元に留まった人など、さまざまな対立が起きています。
考え方の違う人を批判せず、お互いの考えを知り、認めて受け入れていきましょう。
そして原子力発電所はいらない、子どもたちの未来へ繋げたいと思ったら、自分にできるアクションを、今日から何かひとつやってみましょう。

・あなたにできること

デモに参加する。
脱原発などの署名をする。
パブリックコメントに意見を出す。
選挙で脱原発の議員を選ぶ。 
節電や省エネをする。
自然エネルギーを選ぶ。 電力自由化したら電力会社をよく検討する。
エネルギーのこと被ばくのこと政治や経済のこと、学んだり勉強会を開催する。
食生活を見直す。 肉食を減らす。
ライフスタイルを見直す。 生き方を変える。 
食べ物を育ててみる。買い物を変えてみる。
オーガニック、フェアトレード、地産地消の物を買う。買い物をよく考える。 必要ないものを買わない。
パーマカルチャーやトランジションタウン、エコビレッジのようなオルタナティブな活動に参加する。
仕事を変える。
仲間を増やす。シェアをする。困っている人を助ける。
生き物を大切にする。
足るを知る。 
自然の素晴らしさを伝える。
何より、自分が海や山、森、自然と共生した暮らし、生き方を選択する。
他にも、できることはいっぱいあります。 
何か思いついたら、行動して、みんなにシェアしましょう。

 ・今回の内容をまとめるために、勉強するために今まで参考にした書籍など

 「内部被曝の脅威」肥田舜太郎・鎌仲ひとみ
「内部被曝の真実」児玉龍彦
「隠された被曝」矢ケ崎克馬
「食卓にあがった放射能」 高木 仁三郎,・渡辺 美紀子
「隠される原子力」小出裕章
「知ることからはじめよう」 スロービジネスカンパニー
「ECRR2010勧告」 美浜の会 ECRR2010翻訳委員会

対立ではなく、対話、愛と思いやりのある世界になることを心より祈ります。

国際原子力ロビーとエートスプロジェクト

LINEで送る
Pocket

The following two tabs change content below.
atsushi

atsushi

海宙工房(みそらこうぼう)主宰。 旅の途中で南の島生活3年目。 パーマカルチャーデザイナー。 地方で仕事創りはじめました。 波があったら、サーフィン。 畑やって瞑想して、ヨガやってドローイングアートを描いています。 ときおり詩も書きます。

サイト内検索

コメントを残す

*